DNA Data Bank of Japan
DDBJ メールマガジン
No. 12   2004年2月2日発行

発行:日本 DNA データバンク (DDBJ)
国立遺伝学研究所 生命情報・ DDBJ 研究センター
〒411-8540  静岡県三島市谷田1111
mail:ddbjmag@ddbj.nig.ac.jp

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 ■本号より DDBJ 教官による新連載開始します 
隔月公開の DDBJ メールマガジン第12号 web 版です。本号より DDBJ を運営する国立
遺伝学研究所教官12名がよしなしごとを綴る小欄を連載します。第1回は斎藤成也教授
です。メールマガジンに関するご質問やご意見がありましたら ddbjmag@ddbj.nig.ac.jp
までどうぞ。
今回は通常よりやや長いので目次つきです。
    01 DDBJing 講習会 + 寺子屋「情報生物学」開催
    02 日韓バイオインフォマティクストレーニングコース開催
    03 国際シンポジウム WASH3 開催
    04 Non-redundant アミノ酸配列 DB "Grand-DAD" 公開準備中
    05 一部の DDBJ ネットワークサービス停止
    06 DDBJ リリース56完成
    07 ClustalW バージョンアップ
    08 GIB にデータ追加
    09 Gopher サービスの終了
    10 DDBJ スタッフコラム1 電子ジャーナル化の波
    11 ウイルスによる ML の不正使用に対するお詫び
 ■DDBJing 講習会 + 寺子屋「情報生物学」開催 
DDBJ-CIB では全国各地で「DDBJing 講習会」と「寺子屋情報生物学」というワークシ
ョップを開催しています。DDBJing 講習会は DDBJ が提供しているツールの講習を,寺
子屋は若手研究者の育成を目的としています。
3月28日に東京一橋記念講堂中会議場にて DDBJing 講習会 + 寺子屋「情報生物学」を
開催します。本日より参加受付開始しました。興味をお持ちの方は講習会サイトをご覧
の上お申込み下さい。皆様のご参加をお待ちしております。

  ■日 時:3月28日(日)10時より
  ■会 場:国立情報学研究所学術総合センター 一橋記念講堂中会議場
  ■対 象:DDBJ を利用される方をどなたでも歓迎します(定員200名)
  ■参加費:無料
  ■プログラム■
  「WebサービスによるDDBJの活用について」宮崎智(CIB-DDBJ・助教授)
  「DDBJへの塩基配列の登録について」坂井勝呂(DDBJ 構築局・アノテータ)
  「バイオインフォマティクス研究におけるDDBJの役割」五條堀孝(CIB-DDBJ・教授)
  「生物学知識をどう扱うか?」大久保公策(CIB-DDBJ・教授)
  「ゲノム規模立体構造予測データベース・GTOP」福地佐斗志(CIB-DDBJ・助手)
 ■日韓バイオインフォマティクストレーニングコース開催 
3月16日-19日に国立遺伝学研究所にて第3回日韓バイオインフォマティクストレーニン
グコースを開催します。このコースは,日韓の若手研究者を対象とした定員30名のトレ
ーニングコースで,PC を一人一台使用して講議および実習を受けることができます。
現在参加受付中です。興味をお持ちの方は講習会サイトをご覧の上お申し込み下さい。
皆様のご参加をお待ちしております。

  ■日 時:3月16日〜19日
  ■会 場:国立遺伝学研究所
  ■対 象:原則として大学院生以上のバイオインフォマティクスの研究者(定員30名)
  ■参加費:無料
  ■注 意:講議は全て英語です。またコンピューターを使った実習があります。
  ■プログラム■
  "Opening remarks" Dr. Takashi Gojobori (CIB-DDBJ, NIG)
  "Gene expression data and databases" Dr. Kazuho Ikeo (CIB-DDBJ, NIG)
  "Evolutionary analysis of genomes" 
              Dr. Toshinori Endo (Tokyo Medical and Dental University)
  "Protein interaction" Dr. Jong Park (KAIST)
  "DNA microarray expression analysis" Dr. Sangsoo Kim (KRIBB)
  "Gene modeling and functional annotation for alternative splicing" 
                                      Dr. Sanghyuk Lee (Ewha University)
  "GTOP-Protein structural database" Dr. Satoshi Fukuchi (CIB-DDBJ, NIG)
  "Human genome functional annotation" Dr. Tadashi Imanishi (JBIRC)
  "Closing remarks" Dr. Yoshio Tateno (CIB-DDBJ, NIG)
 ■国際シンポジウム WASH3 開催 
2月24日産業技術総合研究所臨海副都心センターにて The Third Waterfront Symposium 
of Human Genome Science (WASH-3) -ヒトの総遺伝子セットの理解とヒトゲノム科学の
将来に向けて- を開催します。CIB-DDBJ の五條堀が副センター長を務める産業技術総
合研究所生物情報解析研究センターが主催する国際シンポジウムで,幅広い講師陣を迎
えての開催です。プログラムなど詳細はこちらのサイトをご覧の上お申し込み下さい。
 ■Non-redundant アミノ酸配列 DB "Grand-DAD" 公開準備中 
DDBJ が独自に構築した non-redundant アミノ酸配列データベース Grand-DAD の公開
準備を行なっています。公開日などは未定ですがひとあし早くご案内します。
ホモロジー検索で複数のアミノ酸配列データベースを選択すると,まったく同じ配列が
ヒットした経験はないでしょうか。
これは,データベース間でエントリの重複があるためで,結果の吟味の際に目で同一配
列を判断するという煩雑な作業が強いられます。Grand-DAD は,これまでご利用いただ
いている DAD を中心に,SWISS-PROT, PIR, PDB, PRF 間で重複している同一配列をグ
ループ化し,その中から一つの代表配列を選び出しデータベースを構成しなおしたもの
です。Grand-DAD を検索対象データベースに選べば,結果吟味の煩雑な作業が回避でき
るとともに,検索に必要な時間も節約できます。
Grand-DAD は,FASTA や BLASTなどで利用可能となる予定です。サービス開始は HP 上
でアナウンスしますので,効率的なアミノ酸配列相同性検索にぜひご利用下さい。
 ■一部の DDBJ ネットワークサービス停止 
マシンメンテナンスのため,下記日程におきまして一部の DDBJ web サービスおよびメ
ールサービスを停止いたします。SAKURA をはじめほとんどの検索解析サービスはご利
用いただくことができますが,e-mail を利用したサービスに影響がありますのでご注
意下さい。皆様にはご迷惑をおかけしますが,ご理解とご協力をお願い致します。
期日: 2004年2月3日(火) 18:00〜23:00
 ■DDBJ リリース56完成 
DDBJ が管理・収集している塩基配列データベースは,リリースとして年4回定期的に
公開しています。2003年12月に DDBJ rel. 56 を完成・公開しました。
エントリ数は 30,405,173,総塩基数は 36,079,046,032 塩基です。
登録塩基数の生物種別にランキングを見ると,8位の Canis familiaris(イヌ・前リリ
ース43位)と,26位の Saccharum officinarum(サトウキビ・前リリース193位)の順
位が大きく変わりました。このほか各種統計資料については DDBJ の統計をご覧下さい。
また,メールマガジン No.11でおしらせしましたように,本リリースよりフラットファ
イル BASE COUNT 行のフォーマットを変更しました。DDBJ フォーマットのフラットフ
ァイルについては,DDBJ のデータ公開形式 (flat file) の説明をご覧下さい。リリー
スデータの取得には FTP サイトをご利用下さい。

DDBJ rel.56 登録塩基数の多い生物上位15
  No.  Organisms                             Nucleotides    Entries
  01  Homo sapiens [ヒト]                     10,264,567,922  7,098,044
  02  Mus musculus [マウス]                    6,238,716,154  5,388,627
  03  Rattus norvegicus [ラット]               5,547,455,406    831,361
  04  Danio rerio [ゼブラフィッシュ]           1,144,858,576    542,970
  05  Zea mays [トウモロコシ]                  1,056,394,177  1,693,062
  06  Drosophila melanogaster [ショウジョウバエ] 693,642,940    355,169
  07  Oryza sativa (japonica cultivar-group) *   630,826,342    265,737
  08  Canis familiaris [イヌ]                    507,196,093    886,561
  09  Gallus gallus [ニワトリ]                   501,917,277    596,856
  10  Arabidopsis thaliana [シロイヌナズナ]      422,628,494    582,448
  11  Brassica oleracea [アブラナ科植物]         403,836,537    595,971
  12  Bos taurus [ウシ]                          388,277,645    633,686
  13  Pan troglodytes [チンパンジー]             374,943,271    167,837
  14  Macaca mulatta [アカゲザル]                334,407,550     22,468
  15  Ciona intestinalis [カタユウレイボヤ]      294,214,659    499,250
         *イネ・日本晴
 ■ClustalW バージョンアップ 
DDBJ が web サーバと e-mail サーバで提供している解析サービス ClustalW のバージ
ョンアップを本日行ないました。バージョンは 1.80 から 1.83 になり,これにより 
fasta 形式のアラインメント結果が出力できるようになりました。また,新しく追加さ
れた SEQNO_RANGE オプションを使用することにより,指定した領域でアラインメント
が実行できます。さらにアラインメントスコアの表示も指定もできるようになりました
ので,どうぞご利用下さい。なお,これらの変更により,ユーザインターフェイスも一
部変更されました。
 ■GIB にデータ追加 
GIB (Genome Information Broker) は WWW でゲノム情報を提供するサービスで,真正
細菌・古細菌・真核生物のゲノムデータを提供しています。2003年12月から2004年1月
にかけて公開された以下4生物種のゲノムデータを GIB に取込みました。1月30日現在
で,GIB には真核生物 6・バクテリア 131・古細菌 17,計154種類のゲノムデータが格
納されています(サーバメンテナンスのため本日は18時までアクセスできません)。
  - Rhodopseudomonas palustris CGA009
  - Onion yellows phytoplasma
  - Geobacter sulfurreducens PCA
  - Nanoarchaeum equitans Kin4-M
 ■Gopher サービス終了 
これまで提供していた Gopher サービスは,利用者が減少したため2003年12月26日をも
って終了致しました。DDBJ リリースなどデータの取得には FTP サイトをご利用下さい。
 ■DDBJ スタッフコラム1 電子ジャーナル化の波 
ここ数年の間に,生物学の分野でまともな学術雑誌に掲載された論文は pdf 形式のフ
ァイルで入手できることが当たり前になってしまった。もはや図書室に行って論文をコ
ピーする必要はなく,インターネットを通じて論文の pdf ファイルを取得し,それを
コンピュータの画面で見ることができるのだから,便利になったものだ。コンピュータ
画面だと,カラーの図もきれいに再現されて見ることができるし,拡大したり,あるい
はテキスト検索することも可能なので,はるかに論文が読みやすくなった。日本でも,
科学技術振興機構が日本政府の資金を得て,J-STAGE というシステムを数年前に発足し,
国内の学会が発行している機関誌の電子化を進めるひとつの核になっている。

論文コピーを格納しておくファイリングキャビネットももはや必要ない。図書室の様相
も,今後は徐々に多数の雑誌の論文ファイルを納めた巨大なディスクを持つコンピュー
タ・サーバーが,論文バックナンバーがずらりと並んだ書架にとってかわってゆくだろ
う。現在はまだ多くの雑誌が印刷版と電子版の併用をしているが,いずれは電子版だけ
の形式に移ってゆくと思われる。

電子ジャーナルの本質的な課題は,このようなハード面ではなく,経済面を中心とする
ソフト面である。雑誌の電子化が進むと,所属研究機関で機関購読している雑誌を個人
購読していた研究者は,購読を中止するようになってゆくだろう。かつては,大きな大
学の場合,歩いて何分もかかる中央図書館まで行くのが億劫だから,個人購読するとい
う人もあっただろうが,同じ機関のインターネット・ドメインなら自由に機関購読して
いる雑誌を自分の研究室のコンピュータで見ることができるようになった今,個人購読
の必要性は減少するからだ。

学会の機関誌の場合には,学会費を支払うことには,学会の年次大会で発表するという
権利も通常付与されているので,仮に電子雑誌化しても個人購読をやめる(退会する)
という人はすぐには増えないだろう。しかし,機関誌を発行している学会では,多くの
場合支出の大部分を機関誌の印刷配布が占めている。電子化して印刷しなくなったら,
年会費を安くすべきだという意見が出てくる可能性がある。国内学会の場合には,年次
大会で発表するという重要性から,この程度の問題で収まるだろうが,国際学会が発行
する機関誌の場合には,学会の年次大会に参加するよりも,機関誌を購読している,と
いう色合いが強い。このため,機関誌が成功して多数の研究機関が機関購読を始めるほ
ど,個人購読が減少するという可能性がある。実際,私自身が,電子雑誌化する前に,
ある国際誌を発行している国際的な学会を退会したことがある。この場合,図書室に行
けば見ることができるからという理由だった。

この論理は,国際学会が発行している機関誌だけでなく,商業誌にもあてはまる。おそ
らくこのような危惧もあってだろう,最近は機関購読の場合の雑誌購読費が毎年どんど
ん上昇している。欧米の数社による国際学術雑誌の寡占化も,価格上昇に拍車をかけて
いる。このような状況を憂慮した米国の大学図書館連合が,SPARC (Scholarly 
Publishing and Academic Resources Coalition) を結成し,多数の学会の機関誌を束
ねることによって,出版の寡占化をはばみ,全体の購読料を安く押さえようとしている。
日本でも,昨年国立情報学研究所に SPARC Japan が設置されて,活動が始まっている。
また,米国では PLoS (Public Library of Science) という組織があらたに組織され,
高いレベルの論文をオンラインで無料閲覧できるシステムが稼働を始めた。もちろん,
すべての経路が無料ではなく,たとえば,PLoSBiology という雑誌に投稿する場合,高
額の投稿料が要求されるようだ。

このように,電子ジャーナル化によって,生物学を含む自然科学の世界はどんどん変容
している。過去5年間に生じた急速な変化を考えると,今後の5年間の変化も,おそら
く大きなものになることは間違いないだろう。私にはそれを占う能力はないが,これも
グローバル化の波のひとつだということは言えるだろう。

斎藤成也
国立遺伝学研究所 集団遺伝研究部門 教授
総合研究大学院大学 生命科学研究科 遺伝学専攻(併任)
Web http://sayer.lab.nig.ac.jp/~saitou/index-j.html
 ■ウイルスによる ML の不正使用に対するお詫び 
1月27日に WORM_MIMAIL.R というウイルスに感染したメールが DDBJ メールマガジン用
のメールアドレス宛に送信され,皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。
このメール中のウイルスは配信前に当国立遺伝学研究所のウイルス検疫サーバにて駆除
してありますが,ウイルス駆除済みの当該メールと駆除した旨を通知するメールが皆様
に送信されました。
ML の運用に際して,アドレスが表示されることのない設定を採用していましたが,何
らかの理由によりこのアドレスが利用されてしまいました。同日このアドレスを廃止い
たしましたので,今後はこのメールアドレスによる被害はありません。
今後は同様の被害を防ぐためにより厳密に ML を運用して参ります。皆様にご迷惑をお
かけしたことを重ねてお詫び致します。
なお,ウイルス自体は皆様にメールが配信される前に当方のウイルス検疫サーバにて駆
除されていることを確認していますが,皆様がご利用になっている PC のウイルス感染
の確認および駆除を行なっていただくことをお勧めします。


  ddbjmag@ddbj.nig.ac.jp
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Last modified: Aug. 04, 2011