第33回 INSDC meeting report 2020年6月1-5日 teleconference
2020
第33回 INSDC meeting report 2020年6月1-5日 teleconference
DDBJ センター, EBI,
NCBI で構成される
International Nucleotide Sequence Database Collaboration
(INSDC)
は、その共同事業の運営・推進を図るために、年1回、会議を開催しています。
2020年は三島で開催する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響により、6月1日~5日にリモート開催され、DDBJ、
ENA、
GenBank、
Sequence Read Archive (SRA)、BioProject、BioSample
を運営する上での実務的な問題を討論しました。
会議の報告を以下にまとめました。
検討事項と今後の課題
- 新型コロナウイルスの影響とそのデータ共有
- 新型コロナウイルスのデータ共有は INSDC の重要な課題の1つであると考えています。
その一方で、2018 年の生物多様性条約と名古屋議定書に関する議論と関連して、
世界保健機関 (WHO) から SARS-CoV-2 のデータについては
GISAID
を用いて研究者間で共有することが勧告されています。
INSDC は SARS-CoV-2 配列データを INSDC データベースに登録することを奨励する 共同声明を公表しました。
SRA に関連する検討事項
- SRA データの新フォーマット と NCBI におけるデータの public cloud 移行について
- 2019 年にも議論されていますが、NCBI において SRA データの cloud 移行が進められています。これに関連して SRA データについて base quality score を持たない新フォーマット SRA ETL-BQS への移行が提唱されています。
Feature と Qualifier の記載則改訂
- 新 qualifier /circular_RNA を CDS, mRNA, tRNA feature で使用可能にします。
- /ncRNA_class qualifier の規定値に “circRNA” を追加します。
- /organism qualifier と /country qualifier の定義を若干、改訂します。用法などに変更はありません。
2020年10月以降 Feature Table Definition の改訂後に適用されます。