独立行政法人医薬基盤研究所 遺伝子バンクでは,国立遺伝学研究所 生命情報・DDBJ 研究センター遺伝情報分析研究室,東京大学医科学研究所 ・ゲノム情報応用診断部門および 東京大学大学院新領域創成科学研究科 ・ゲノム制御医科学分野との共同研究の成果として,カニクイザル cDNAデータベース (QFbase) を開設しました。
カニクイザルは様々な実験動物として幅広く用いられているサルであり,今後の医学・薬学研究および霊長類ゲノムの進化解析に非常に有用であると考えられます。当データベースには,オリゴキャッピング法によって作製されたカニクイザル脳・肝臓・精巣由来 cDNA クローンの5’または3’末端塩基配列約85,000が登録され,BLAST 検索やヒト遺伝子との相同性に基づいたアノテーションにより目的のクローンを探すことが出来ます。また,約4,000遺伝子については cDNA の全長配列が決定され,約1,700遺伝子についてはヒト遺伝子との塩基配列の比較情報が含まれています。ヒト遺伝子との相同性検索の結果,このデータベースの全クローンはカニクイザル全遺伝子の半分程度を含んでいると予想されます。
これらのクローンの大部分は, ヒューマンサイエンス研究資源バンク (HSRRB)を通じて供給が行なわれており,機能解析などの実験に用いることができます。是非ご利用ください。
また,このデータベースに登録されている配列は,「DDBJ/EMBL/GenBank 国際塩基配列データベース」にアクセッション番号 BB873801 - BB894695 (20895 entries 3’EST配列),CJ430287 - CJ493524(63238 entries 5’EST配列)で登録されており,DDBJ の getentry で配列を取得することができます。
QFbase へは遺伝子バンクトップページのリンクよりアクセスすることができます。 http://genebank.nibio.go.jp/gbank/index.html
また, DDBJ HP の生命情報・DDBJ 研究センターの生命情報 web リンク,ならびにその他の生命情報リンク:生物ごとのデータベース(その他の哺乳類) にも紹介されています。