第30回 INSDC meeting report 2017年5月24-26日 静岡県三島市
2017
第30回 INSDC meeting report 2017年5月24-26日 静岡県三島市
DDBJ, EBI,
NCBI で構成される
International Nucleotide Sequence Database Collaboration (INSDC)
は、その共同事業の運営・推進を図るために、年1回、会議を開催しています。
2017年は 5月24日-26日に DDBJ
で開催され、DDBJ、ENA、
GenBank、Sequence
Read Archive (SRA)、Trace Archive
を運営する上での実務的な問題を討論しました。
あわせて、30周年を記念した
シンポジウムを開催しました。
会議の報告を以下に まとめました。
検討事項と今後の課題
- 生物名記載に関する運用の変更
- 未同定な細菌と真菌
- 塩基配列登録の際に、細菌と真菌で未同定な場合、生物名 (/organism qualifier) に
主として “[genus name] sp. [ID]” という書式で記載 (例: “Acetobacter sp. ITDI2.1”) をお願いしていましたが、
今後は “[genus name] sp.” (例: “Acetobacter sp.”) でお願いいたします。
ただし、全ゲノムを登録する場合と新種提唱の場合は引き続き “[genus name] sp. [ID]” の書式でお願いいたします。
詳細は こちら をご参照ください。 - Influenza viruses
- Influenza virus の塩基配列を登録する場合、これまで、ウイルス名 (/organism qualifier) に
“Influenza [A/B/C/D] virus ([strain name]([serotype]))”
(例: “Influenza A virus (A/chicken/Tokyo/2007(H7N7))”) などと記載をお願いしてきましたが、
2018年 1 月以降は “Influenza [A/B/C/D] virus” (例: “Influenza A virus”)
で登録を受け付ける予定です。
詳細は こちら をご参照ください。 - Targeted Locus Study (TLS) data
- 2016年から INSDC では
TLS の受け付けを開始しました。
今回の会議で TLS に関する実務上の問題について確認し、DDBJ も TLS データ登録受付を開始する予定です。 - SRA 格納対象
- 近年の配列決定に付随する BioNano mapping, methylation, antibiogram などのデータ格納状況について整理しています。
- INSDC annotation
- INSDC の feature/qualifier を用いた annotation と Sequence Ontology/GFF3 の関係性の整理を開始します。
- Assembly (Genome Collection)
- 2012年から続く連携について実務上の課題を話し合いました。
これに関連して、ゲノムサイズが近縁種の標準から逸脱した場合、配列登録時に注意喚起することを確認しました。
Feature と Qualifier の記載則改訂
以下に挙げる項目が、次回の Feature Table Definition の改訂で適用されます。
- source feature に記載可能な /submitter_seqid qualifier を新規追加。
- /ncRNA_class qualifier に規定値 “scaRNA” と “pre_miRNA” を追加。
- /gap_type qualifier に規定値 “contamination” を追加。
- /type_material qualifier に規定値を追加。