DDBJ とは
DDBJ; DNA Data Bank of Japan は, 欧州の EMBL-Bank/EBI, および, 米国の GenBank/NCBI と共に, "INSD; International Nucleotide Sequence Database" を構築・維持している3つの機関の1つです。INSD データは目的や国籍に拘わらず閲覧転用していただける世界科学の共有財で, 世界中の研究者は3つの機関のどれかを通じて INSD にデータを登録することができます。
DDBJ は, 文部科学省からの運営予算で国立遺伝学研究所が運営しています。
わが国からの登録の99%以上が、DDBJを通じて行われております。
DDBJの事業の柱は, 研究者の方々が INSD を使って自作のデータを公開共有する際に, なるべくストレスなく同じ規則に従った表現で, できるだけ豊かな情報を記入していただくような仕組みをつくり, 公共財の質の向上を図ることです。
以下の項目別に DDBJ の位置づけをご紹介しております。
塩基配列データベース構築の国際協調体制
DDBJ は, 欧州の EBI; European Bioinformatics Institute で運営されている EMBL-Bank および 米国の NCBI; National Center for Biotechnology Information で運営されている GenBank との密接な連携のもと, "INSD; International Nucleotide Sequence Database" を構築しています。
DDBJ/EMBL-Bank/GenBank は, 全世界の研究者が実験によって決定したDNA, または, RNA の塩基配列データを 三者間で定めたデータ構築規範 (Feature Table: Definition および 国際実務者会議の合意) に従い収集・編集し, フラットファイル形式で提供しています。
DDBJ/EMBL-Bank/GenBank は, 現在, 研究者から直接送付された塩基配列データ(注)を編集することによって作成されています。
塩基配列データベースは, データの単位である「エントリ」の集合として構成されています。
それぞれのエントリは, 塩基配列のほかに, 配列を決定した研究者, 関連文献, 生物種, 遺伝子の機能, 特性等に関する情報を含んでいます。
注: 旧運用では, 論文に記載されていた塩基配列を取り込む journal scan 方式の塩基配列データ収集も実施していました。
また, これらの塩基配列データには, 日本の特許庁 (JPO), 韓国特許庁 (KIPO), 欧州特許庁 (EPO), 米国特許商標庁 (USPTO) が処理したデータも含まれています。
塩基配列データは久遠の時間をかけて生物が進化してきたことを直接示す記録です。塩基配列データが人類共通の財産であるという認識のもとに, 各データバンクは研究者が利用できるように, データを公開しています。
DDBJ, EMBL-Bank, GenBank の各事業, および, 国際実務者会議は, 国際諮問委員会からの助言・勧告を受けて運営されています。
国際諮問委員会 IAC; International Advisory Committee
国際諮問委員会は, 欧州・米国・日本から選出されたそれぞれ3名の委員により構成され, INSDC の運営や将来計画に関して公正な立場で勧告・助言する組織で, 年に1度, 委員会が開催されます。
国際実務者会議 ICM; International Collaborative Meeting
国際実務者会議は, INSDC の実務者で構成され, 国際協調を基本理念とし,INSDC 運営上の実務的な問題を解決していくための協議会で, 年1度開催されます。
INSDC; International Nucleotide Sequence Database Collaboration
DDBJ/EMBL-Bank/GenBank の連携のもとにある国際塩基配列データベースは, 2005 年に開催された国際実務者会議において, その総称を INSDC; International Nucleotide Sequence Database Collaboration, 統合された塩基配列データベースの名称を INSD; International Nucleotide Sequence Database とすることに合意し, 国際諮問委員会も, これを承認しました。
2009年から いわゆる次世代シークエンサからの出力データを収集する Sequence Read Archive と 従来のシークエンサからの出力データを収集する Trace Archive も INSDC のメンバーに加わりました。
2010年には EBI において, ENA; European Nucleotide Archive が改組されました。
- Sequence Read Archive
- DRA; DDBJ Sequence Read Archive
- Sequence Read Archive/ENA/EBI
- Sequence Read Archive/NCBI
- Trace Archive
- DTA; DDBJ Trace Archive
- Trace Archive/ENA/EBI
- Trace Archive/NCBI
- BioProject
- DDBJ BioProject
- Projects/ENA/EBI
- BioProject/NCBI
現在の INSDC の体制を模式図で示しますと, 以下になります。
DDBJ の運営体制
DDBJ は, 静岡県三島市にある国立遺伝学研究所 (NIG; National Institute of Genetics) DDBJ センター内で運営されています。
DDBJ 運営スタッフ
生命科学のめざましい発展の基盤として, 塩基配列から得られる知識は欠かすことのできないものとなっています。
わが国においても DNA 塩基配列データを収集・評価・提供するデータバンク活動で国際的に貢献すべく, 1983年に試験的なデータ入力が始まりました。
翌年国立遺伝学研究所に遺伝情報研究センターが設置されたのにともない, その中で DDBJ が稼動を始めました。
CIB-DDBJ は, 発展しつつある生命情報学のわが国における研究拠点として,1995年4月に設立された生命情報研究センター (CIB; Center for Information Biology) が,2001年4月に改組されました。今日の生物学の研究では, コンピュータが実験器具と同等に必要になっています。
特に, たいへんなスピードで蓄積している塩基配列データなどの生命情報の処理や解析にはコンピュータ科学・技術が必須であり, これが生命情報学を誕生させ, 発展させている原動力となっています。CIB-DDBJ は, コンピュータを使った生命情報の解析・処理のための環境と人材を整備しつつ, 国内外における生命情報学の分野で主要な役割を果たすことを目的とした活動を行なっています。
DDBJ は, 当初は, 生命情報研究センター が行なう事業の1つとして運営されていましたが,2001年4月から生命情報・DDBJ 研究センター内で, 国立遺伝学研究所の公式な組織として活動を行なってきました。2004年4月から国立遺伝学研究所は, 国立大学法人法に基づき, 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 (ROIS; Research Organization of Information and Systems)に属する大学共同利用機関として改組されました。現在は, DDBJ も ROIS に属しています。
2007年4月からライフサイエンス統合データベースセンター (DBCLS; Database Center for Life Science) が ROIS に加わりました。
2009年, DDBJ では運営スタッフの大幅な異動があり, ライフサイエンス統合データベースセンターとの連携を より高めています。
2012年4月,DDBJ は,DNAデータバンク事業を発展させ,CIB-DDBJ からは独立した国立遺伝学研究所の事業系センター(共同利用事業センター)の1つとして組織再編されました。
DDBJ の主な活動
DDBJ は, 現在, 以下の活動を行なっています。
- 1. 「国際塩基配列データベース」の共同構築と運営
- 2. 生命情報データベースの運営
- 3. データ解析用ソフトウェアツールの開発
- 4. 教育 および 広報活動
- 5. DNA データベースのオンライン利用の管理・運営
- 6. 国立遺伝学研究所コンピュータシステムならびにネットワークの管理・運用
1. 「国際塩基配列データベース」の共同構築と運営
DDBJ で登録を受け付けた全ての塩基配列データには, DDBJ がアクセッション番号 (Accession number) を発行しています。アクセッション番号は, 塩基配列データベースに登録される塩基配列データに対して個別に与えられ, その配列データに固有のものです。DDBJ に登録されたデータは, 公開と同時に GenBank と EMBL-Bank に送られますので, DDBJ が発行したアクセッション番号が, GenBank や EMBL-Bank でも共通のものとなります。
国際塩基配列データベースへの登録とデータの利用に関しましては, 以下のリンクをご参照ください。
塩基配列データの登録
塩基配列データ登録から公開・更新の流れ
塩基配列データ一括取得 (FTP)
塩基配列データの検索・解析利用
2. 生命情報データベースの運営
塩基配列データベースのより広い利用を目指し, ひいては生命情報学の発展に寄与するため, DDBJ では国際 DNA データベースをはじめとしてさまざまな生命情報データベースを国立遺伝学研究所大型計算機上 および DDBJ の WWW サービスとして公開しています。計算機上で利用できるデータベースについては こちら をご覧下さい。
DDBJ の WWW サービスとして公開されているデータベースの詳細は, 以下のリンクをご参照ください。
All-round Retrieval of Sequence and Annotation (ARSA)
検索・解析
データベース一括取得 (FTP)
生命情報・DDBJ 研究センターの生命情報 web リンク
3. データ解析用ソフトウェアツールの開発
データベースを所内外の研究者に有効に利用していただくため, DDBJ ではさまざまなソフトウェア開発し, WWW 上 および 国立遺伝学研究所スーパーコンピュータシステム で公開しております。
ご利用に関しましては, 以下のリンクをご参照ください。
Web API for Biology (WABI)(※一時中断)
検索・解析
4. 教育 および 広報活動
DDBJ では,塩基配列の登録方法や DDBJ が提供している様々なサービスを,利用者の方々により深く理解し有効に活用していただくために, 各地で DDBJing 講習会, を開催しております。
また, DDBJメールマガジン, 印刷物「DDBJ/CIB Report」を発行するなどの広報活動を行っております。
DDBJ/CIB Report は DDBJ の発行物において公開しておりますので, ご覧ください。
サイト内でDDBJ の活動に関する最新情報をお知らせしております。
メールマガジン配信申し込みはこちらをご利用ください。
5. DNA データベースのオンライン利用の管理・運用
国立遺伝学研究所のスーパーコンピュータシステムを用いて, DNA データベース検索等のオンライン利用ができます。
詳細は「スーパーコンピュータシステム利用」をご覧下さい。
6. 国立遺伝学研究所コンピュータシステムならびにネットワークの管理・運用
DDBJ が運営している国際塩基配列データベースは, スーパーコンピューターを始め, 各種サーバーからなる国立遺伝学研究所のコンピュータシステムに格納されており, その内容はインターネットを通じて世界に公開されています。
DDBJ では, 公開しているサーバーを多くの方々に快適に利用していただくためにシステムサービスの向上, 潜在トラブルの防止, また, トラブル時の破防抑止などを行なっています。
- DNA Data Bank of Japan (DDBJ)
- 日本 DNA データバンク
〒411-8540 静岡県三島市谷田1111
国立遺伝学研究所FAX : 055-981-6849
- お問い合わせ
- 塩基配列データの登録
塩基配列データの更新・修正
SAKURA
大量登録システム(MSS)
DDBJ BioProject Database
DDBJ Sequence Read Archive/DDBJ Trace Archive
ウェブサービス(getentry, ARSA, BLAST, ClustalW など)
スーパーコンピュータシステム
講習会/メールマガジン
その他
